○今別町空家等の適正管理に関する条例

平成29年9月1日

条例第17号

(目的)

第1条 この条例は、空家等の適正管理を図ることにより、倒壊等の事故、犯罪、火災等を未然に防止し、町民の安全・安心の確保と生活環境の保全に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 空家等 建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着するものを含む。)をいう。

(2) 特定空家等 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態又は著しく衛生上有害となるおそれのある状態、適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にあると認められる空家等をいう。

(3) 危険な状態 次に掲げるいずれかの状態をいう。

 老朽若しくは積雪、台風等の自然災害によって、建物等が倒壊し、又は建築物に用いられた建築資材が飛散し、若しくは剥落することにより、当該建築物の敷地外において人の生命若しくは身体又は財産に被害を与えるおそれがある状態

 建築物に不特定の者が侵入することにより、犯罪又は火災が誘発されるおそれがある状態

 建築物の敷地内にある草木が繁茂し、又は動植物、昆虫等が相当程度に繁殖し、人の生命、身体若しくは財産又はその敷地周辺の生活環境に害を及ぼすおそれがある状態

(4) 所有者等 所有者、占有者、相続人、相続放棄者、財産管理人その他の空家等を管理すべき者をいう。

(5) 町民等 町内に居住し、又は勤務し、若しくは通学する者をいう。

(民事による解決との関係)

第3条 この条例の規定は、危険な状態にある空家等の所有者等と当該空家が危険な状態であることにより被害を受けるおそれがある者との間で、民事による解決を図ることを妨げるものではない。

(所有者等の責務)

第4条 空家等の所有者等は、当該空家等が危険な状態にならないように自らの責任において適正に管理しなければならない。

(情報提供)

第5条 町民等は、危険な状態である空家等があると認めるときは、町長に対し、その情報を提供することができる。

(実態調査)

第6条 町長は、前条の規定による情報の提供を受け、又は空家等が危険な状態にあると推測されるときは、当該空家等の所有者等の所在、危険な状態の程度等を調査するものとする。

(助言又は指導)

第7条 町長は、空家等が現に危険な状態にあり、又は危険な状態になるおそれがあると認めるときは、当該空家等の所有者等に対し、必要な措置について、助言し、又は指導することができる。

(勧告)

第8条 町長は、前条の規定による助言又は指導を行ったにもかかわらず、空家等が現に危険な状態にあり、かつ、当該危険な状態が相当程度であると認めるときは、当該空家等の所有者等に対し、期限を定めて必要な措置を講ずるよう勧告することができる。

(公表)

第9条 町長は、所有者等が前条の規定による勧告(以下「勧告」という。)に基づく措置を期限までにとらなかったときは、次に掲げる事項を公表することができる。

(1) 当該所有者等の住所及び氏名(法人にあっては、主たる事務所の所在地並びに名称及び代表者の氏名)

(2) 当該空家等の所在地

(3) 当該勧告の内容

(4) 前3号に掲げるもののほか、町長が必要と認める事項

2 前項の規定による公表は、広告式条例(昭和30年今別町条例第1号)第2条第2項に規定する掲示場への掲示により行うとともに、前項各号に掲げる当該事項を記載した標識を当該空家等の敷地に設置することができる。

3 町長は、前項の規定により公表するときは、当該公表に係る所有者等に意見を述べる機会を事前に与えなければならない。

(命令)

第10条 町長は、空家等の所有者等が第8条の規定による勧告に応じないときは、期限を定めて必要な措置を講ずるよう命令することができる。

(立入調査)

第11条 町長は、第7条の規定による助言又は指導、第8条の規定による勧告、第9条の規定による公表、第10条の規定による命令を行う場合において必要があると認めるときは、当該必要の限度において、職員に必要な場所に立ち入らせ、必要な調査をさせることができる。

2 前項の規定による立入調査をする職員は、その身分を証明する書類を携帯し、関係人の請求があったときは、これを提示しなければならない。

3 第1項の規定による立入調査は、これを犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(代執行)

第12条 町長は、第10条の規定による命令を受けた所有者等が当該命令に従わない場合において、他の手段によってその履行を確保することが困難であり、かつ、不履行を放置することが著しく公益に反すると認められるときは、行政代執行法(昭和23年法律第43号)の定めるところにより代執行を行うことができる。

(緊急時の管理行為)

第13条 町長は、特定空家等のそのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態又は著しく衛生上有害となるおそれのある状態が急迫しており、そのまま放置すると住民に重大な危害を及ぼすおそれがある場合で、緊急に危険を回避する必要があると認めるときは、当該特定空家等の所有者等に代わって、当該特定空家等の管理上最も適切な方法により、当該危険を回避するための必要最低限度の行為を行うことができる。この場合において、町長は、当該行為を行うために要した費用を当該所有者等に請求することができる。

(関係機関との連携)

第14条 町長は、緊急を要する場合は、町の区域を管轄する警察その他の関係機関に必要な協力を求めることができる。

(資料の提供等)

第15条 町長は、この条例の施行において必要があると認めるときは、官公署に対し、必要な資料の提供又は閲覧を求めることができる。

(委任)

第16条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

この条例は、公布の日から施行する。

今別町空家等の適正管理に関する条例

平成29年9月1日 条例第17号

(平成29年9月1日施行)